料理・Leves

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ハンガリー料理になくてはならないものが「パプリカ」と「サワークリーム」です。
パプリカは日本でも見かけますが、ハンガリーでお目見えする種類の豊富さは日本の比ではありません。
火を通しても良いし、生でもOK。
特に甘いタイプのものは何もつけない・かけないで、バリボリ食べられます。
辛いタイプもサンドイッチで食べたり、煮込み料理に使ったり・・・
さらにパプリカを乾燥させて粉末にしたものも、香辛料として使用されます。
煮込み料理に加えたり、食卓で振りかけたり!
ハンガリーのレストランでは、大よそ、塩と並んで粉末パプリカが置かれています。
日本のお店で塩の隣に醤油や七味が並んで置かれているのと同じ感覚と思ってもらって間違いないかと。

ハンガリー語で「leves(レヴェシュ)」は訳すと「スープ」です。
コンソメタイプのレヴェシュもありますが、なにやら具を煮込んだタイプの方が国外ではよく紹介されます。
先日パラチンタとともに紹介した「グヤーシュ・レヴェシュ」もその一つ。
グヤーシュに絶対必要なものは牛肉、玉ねぎ、じゃが芋、トマト、そしてパプリカ!!
生のパプリカも粉末パプリカも両方入れます。
これがほぼ基本になって、地方ごとに、または家庭ごとに特徴あるグヤーシュのバリエーションがあります。

セーケイ地方のグヤーシュは酢漬けのキャベツを入れます。
小麦粉を卵で練ったものを小さく丸めて、「すいとん」のような形にして入れているものもあります。
また生の肉の代わりに燻製の肉を使ったり・・・

今回の旅行ではグヤーシュの他に「パローツレヴェシュ」というのも頂きました。
パローツ地方出身のある作家にささげられた一品とのことです。
インゲン豆が入っているのが特徴です。
写真一枚目がそのレヴェシュですが、ピンボケしてしまいました。
通常、パローツレヴェシュは羊肉を使います。
またグヤーシュにはあまりサワークリームをいれませんが、パローツには必ずと言ってよいほど入れます。
ハンガリーの肉は、牛・豚・鶏・羊・・・を問わず、とても美味しくて、スープの「ダシ」も良く出ます。
日本の肉では、ちょっとあの味は出ないと思います。

写真二枚目は「Halászlé(ハラースレー)」という、これまたハンガリー料理の代表として挙げられる魚のスープです。が・・・
日本人の間での人気はイマイチかもしれません。
というのも、ハンガリーには海がないので、魚はみな淡水魚になってしまうのです。
それゆえ魚料理はどーしても泥臭さが感じられ、日本人は嫌煙しがちです。

鯉はponty(ポンチ)、鱒はpisztráng(ピストラーング)、スズキはfogas(フォガシュ)と言います。
煮ても焼いても揚げても、泥くささは付きまといます。
唯一泥臭さくない魚としては、ナマズharcsa(ハルチャ)があげられます。
長期滞在中はこのハルチャのハラースレーを好んで食べていました。
ハラースレーだけでなくて、ナマズは煮込んでも美味しく頂けます。
もちろんパプリカとともに煮込んであります。
プルクルトという名の煮込み料理があって、通常は肉やレバー、牛の胃などで作るのですが、
ナマズで作っても美味です。

今回も行きつけの(?)魚料理の店でハルチャ・ハラースレーを注文したのですが・・・
久しぶりに食べたナマズは泥くさかった・・・
あれは本当にナマズだったのかしら?
見た目はどーも「コイ」だったように思えます。

ハラースレーは魚の骨でスープをとって、玉ねぎ、パプリカ、トマト、魚の身を入れます。
ハラースレーにも通常はサワークリームは入れません。