箱根外輪山 その8

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そのまま直進しました。それ以上登るような気配はありません。
2分ほどで左に曲がる小道がありました。
小道の前で立ち止まると、それは小道ではなく、ちょっとした窪みというか安全地帯とうか・・・
背の高い草と木に囲まれた4~5畳くらのスペースでした。
そこに人が4人ほど人がいらして、おにぎりを食べたり、ガスコンロで何か作っているようです。
スペース正面に立札があって、何か書いてあります。

Jackは恐る恐る「ここは何ですか?」と訊いてみました。
すると「明星ヶ岳の山頂です」という答えが返ってきました。
えっっ??と思い、「これが頂上なんですか?」と訊いてしまいました。
スペースにいる人たちは笑って、「ええ、そうなんですよ。一応そこに祠もあるんですよ!」
と、スペース左横を指しました。
確かに・・・そんなような物があります。

「ちょっと写真だけ撮らせてもらっていいですか?」と言って、食べているところに入り込みました。
「すいません、宴会やっちゃてて」と場所をあけてくれました。
とりあえず、祠と立札だけ写真に撮って、立ち去ろうとしました。
(写真一枚目は祠)

宴会中の人のうちの一人が「どこから登ってらしたんですか?」と訊くので、
金時山から歩いてきました」と答えました。
さらに「金時に登ってから来たんですか?」と訊くので、
「はい、登ってからです」と言いました。
すると「それはすごいですねぇ、女性なのに」と褒めてくださいました。
どう答えて良いかわからなかったので、「ははは、恐縮です」と、訳の分らないことを言って立ち去りました。

先ほどの分岐のところまで戻ってくると、「明星ヶ岳まであと2・3分」とおしえてくれた男性がいて、
カロリーメイトを召し上がっていました。
Jackの顔を見ると「わかりましたか?」と訊いてきました。
「はい」と答えると、「あれって、頂上と呼んでもいいんですかねぇ?」
とおっしゃいます。「まったく、通り過ぎてしまうところでした」と言って同調しました。
その後ここから宮城野まで下りた後、小田原に出るにはバスがいいか、登山鉄道がいいかという話をしました。この方も宮城野バス停方面に下りるようです。
Jackの方が一足先に出発しました。14:15でした。
ここからバス停までのコースタイムは1時間くらいです。

ここに来るまででJackはめいいっぱい体力を使っていました。
もう止めたくなっていましたが、下りないとやめられません。
外輪山火口壁らしい急な坂です。滑ります。
最後の最後に怪我などしたくないと思ったので、とにかく集中して下りました。

下り始めて10分ほどで、眺めの良い所に着きました。(写真二枚目)
後から気がついたのですが、この場所は毎年8月16日の「大文字焼」のお祭りの時、
「大」の字を焼く場所だったようです。
下界の眺めを撮影している間に、先ほどのカロリーメイトの男性が追い抜いて行きました。

それ以後は人に会うこともなく・・・
怪我をしても誰も助けてくれない!と思うと、ますます慎重になり、
集中して下りることなりました。
まったく余裕がなくなり、このあたりでは写真撮影などせず、ひたすら足元に注意を払い続けました。

車の音など、下界の気配が感じられるにもかかわらず、なかなか登山口に着きません。
15:00にやっと到着。
あとは舗装された道を15分ほど下って、バス停に向かいます。

迷うことなくバス停に到着。15:18でした。
反対方向のバス停に、朝方、金時山登山口で会った御夫婦がいらっしゃいました。
Jackが「今朝お会いしましたよね?」と言うと、
金時山にも行かれたのですか?早いですねぇ」と感心してくださいました。
「ええ、もう一歩も歩きたくないところまで疲れ切りましたが」と心の中で思いました。

その後すぐにJackが乗るバスが来ましたが、ものすごい混みようです。
ちょっと坂道を登らなくてはいけませんが、登山鉄道の強羅駅まで行くことにしました。
しかし強羅始発の電車もすごい人・・・
朝のラッシュ状態でした。
連休最終日に箱根なんかに来ちゃいけないなぁ・・・と思いながら、
スイッチバックの登山電車を楽しむ余裕もなく、
耐えがたきを耐え、忍びがたきをしのびながら終点に着くのを待ちました。