セクハラ

相変わらず、季節料理屋勤務のJackです。

これまでバイトと言えば飲食店でした。それも接客ではなく、調理や洗い場。
今の店では、調理はないだろうと思っていたのですが、最近事情が変わりつつあり・・・
まあ、まだ刺身と煮物の「あたり」(味付け)はしませんが、
例の強化週間以来、ママが気軽に板さんに休暇を与えるので、
(板さんは今年で還暦なので、そろそろ立ち仕事が辛く、辞めると言い出されるのをママは恐れているわけです)
Jackは洗い場と調理補助メイン、そして接客、時々板場・・・
なにやら重宝な役どころになりつつあります。

「呑み屋で働いている」と言うと、決まって聞かれるのが
「なんか変な酔っ払いおやじに絡まれたりしないの?」ということです。
Jackの勤務先は、常連さんメインのお店で、だいたいの方が「キレイなお酒」です。
なのでほとんど、セクハラ的経験はありません。が・・・
全くというわけではありません。

かなり前の話ですが、一瞬イラッときて、
セクハラ客に毒を吐いてしまったことがあります。

50代後半か60代前半の男性4人の予約をいただきました。
全員焼酎ロックとチェーサーで、無難な呑み方だったと思います。
2時間以上経過して、「上座手前」にお座りの禿げおじさんは、
頭まで真っ赤になって、見事たこオヤジ化していました。

Jackは別席のお客様のお酒のお代わりに応じたりしておりました。
そこに、たこおじさんが・・・
「ねえねえ、なんかサッパリしたものないの?」と、
J「えーと、さっぱりしたものと言いますと・・・」
たこ「うん、だからお新香とかさぁ」
J「はい、お新香、ございますよ!一人前でよろしいですか?」
たこ「ちがうよ、おしんこじゃなくて、おチ○ポだよ」

内心「こーの、酔っ払いタコ!」と思いましたが、
笑顔で
「申し訳ありません。あいにく今日、それは品切れでして」とJack。
たこさんは「ああ、そうなんだ」と残念そうな顔。
これで引き下がると思いきや・・・
「じゃあ、俺のでもいいよ!俺ので」と訳のわからぬ発言。
ウザッ!と思って、ついつい
「はあ、こちらは構いませんが、切りきざんでもよろしいんですか?」
と、気がついた時は、口から出ていました。

さすがにたこオヤジも絶句してました。
Jackは「おチン○」ではなく、「お新香」の注文を板場に回しました。

スタッフだけになった時、
「今日ヤバかったです。お客に毒吐いちゃいましたよ」と
事情を話すと、
当時41歳だった接客スタッフの一人は、
「いーなー、それ!あの客相当酔ってたもんね。私近づかないようにしてたもん」と、
今は退職された、Jackと同じ歳の板さんは、
「それ最高!その位やっちゃっていいんですよ!さすがJackさん」と、
グンと年上の板さんは
「まあ、見るからに気持悪かったからねぇ。
でも最後まで追い詰めるのは良くないかもよ」という意見でした。

でも、このようなお客は、年に一人か二人いるか、いないか程度で、
いたって品の良いお店になっております。
下品なお客は、ママが
「もう、来てくれなくて結構です」
みたいな態度で接客するので、お客さんもそれを感じてリピートしないようです。

ちなみに、そのたこオヤジには、その後再びお会いしてはおりません。