映画を観ました。
『大いなる沈黙へ ―グランド・シャルトルーズ修道院』というタイトルです。
分類としては、「ドキュメンタリー映画」となりましょうか。
8月1日に神保町の「岩波ホール」へGOしました。
割引の日だったことも手伝っていたのでしょうが、すごい人だぁ。
厳密に入場者数をカウントして、入れ替え制をとっている映画館ですが、15:00の回は満席でした。
修道院のドキュメントなんて、日本人は興味を持っていないと思っていました。
一般公開されていない修道院なので、それだけで神秘と言えば神秘なのですが。
撮影許可がなかなか下りず、許可が出ても入場は監督一人だけで、
ナレーションやBGMもなしという条件。
長編と言える映画ですが、ず~っと修道士の生活が、
季節のめぐりを感じさせる映像とともに流れていきます。
途中、ウトウトするのを必死にこらえた3時間弱でした。
神にすべてを捧げて、神に近づくためだけの一生・・・
それはそれで、一つの生き方なのだと思います。
修道士の一人がインタビューで、
通常の生活を送っている人は、生きる目的がなくてたいへんだ・・・
みたいなことを話すのですが、それはそうかもね。
毎日毎日、情報過多の中で、何かしらの事件の存在を意識している輩にしてみれば、
修道院の生活は非常に単調で、退屈なのでは?? などと思うかもしれませんが、
外界から隔たれた空間で、神を疑わず、毎日を決まったスケジュールで過ごしていく、
これが神に近づくという目的のための道だとするならば(勿論、このことに疑問を持ってはいけない)、
それはそれで有りかもしれません。
もしかしたら、神という目的以外のことに関して思考を停止する状態が、
心地よくなるのかもしれないし。
信心深くない私は、神も人が必要に迫られて創り出したものだと思っているので、
神を信じて生きることも、人間ならではの生き方として有りだと思えます。
修道院施設の維持・管理などは、すべて信者の寄付によるものなのかしら??
国家が支えているのかしら??
結局、最低限の先立つものは、神の力だけではどうにもならないのかも???
などと俗っぽいことも考えてしまいました。