織部にギンシャリ

旧宅から引っ越した記事です。掲載日は2007年3月21日

Jackは昨日、有楽町の美術館にお出かけでした。
特別展で織部焼志野焼の茶碗やら皿なんぞを鑑賞できるということで!
Jackの焼き物鑑賞歴はそれ程長いものではありません。
数年前に知人Kさん(男性)に、この有楽町の美術館で鑑賞のコツを伝授されて以来です。
しかしそんなコツは全く無視状態。

Jackは別に茶道と縁があるわけではないので、このような焼き物を見たとて、俗物的な感情しか湧きあがってきません。
ちなみにJackのお気に入りは小ぶりの「黒織部」です。あの黒の器に白くツヤツヤの炊きたてご飯を盛ったら、さぞ美味しそうに見えるに違いありません。
昨年、三越前にある美術館に「楽茶碗」の展覧会を観に行った時も、まったく同じ感覚でした(ゴメンよ、長次郎!)。

さらに今回は志野、黄瀬戸なんぞも並んでおりましたが、考えていることはやはり大差なし。
「この茶碗にはフキと鯛の子の炊き合わせだねぇ、こっちは里芋と京人参でしょう・・・」
元来抹茶を頂く器ということはJackの頭にはインプットされていません。

そんなJackでも、織部については少しだけテレビで勉強したんですよ。NHKの番組で「美の壺」ってのがありまして、美術品のちょっとした鑑賞のコツをおしえてくれるんです。
織部は大量生産だけど、意匠に個性が出ているとな!
そうです、あの「幼稚園児作」のような単純明快さが個性なんです。(ウソです。ちゃんと計算されていると思います)

しかし今回の展示では意匠の説明が更に詳しくて、ホント、お勉強になりました。
織部、志野織部には「あの世とこの世の境」とか「聖性」、「結界」みたいなのに関係するもんを題材に描いているらしいのです。
いんやー、茶の湯、あなどり難し。カボチャを盛り付けたビジョンでよだれたらしてる場合じゃないって!そーとー奥深い物なのよ!!

すっごく感動して、もう一度最初から見直そうかと思ったのですが、丁度お昼時で、お腹がすいたので退散いたしました。
やはり「猫に小判」、「Jackに幽玄」です。しかし同様の企画展にはまた来ます。
やっぱ、焼き物の展覧会は美味しいです。

美の壺」はhttp://www.nhk.or.jp/tsubo/