きんぴらを作ろう

2月11日の夜、勤め先の同僚・フロアチーフ様のお宅にて、二人で酒盛りをしました。
勤め先の季節料理屋の常連さんが、「ママに!」と、ワインを1本置いて行かれたのですが、
ママは飲まないということなので、Jackとチーフで頂くことになったのでした。

チーフ宅の近所で買い物をして、jackが料理をするという計画ですが、
何か一品作っていった方が良かろうと思い、
とりあえず・・・自製のきんぴらを持って行くことにしました。

Jack宅では日常の料理の時に「大根の皮」と「人参の皮」を捨てないで、
ビニール袋にまとめて冷蔵庫にとっておいています。
たまったら千切りにして、ごぼうと蓮を加えてきんぴらにします。

かなり大量に作ることになります。
Jackの弟はバーを経営しているのですが、きんぴらは「お通し」として都合が良いので、
大量に作ってもほとんどが弟の店で消費されるため、余ることはありません。

大根のきんぴらの難点は「水っぽく」出来上がってしまうことです。
よって、きんぴらを作るのは晴れた日が良いということになります。
訳わからん・・・
いえいえ、訳はキチンとあります。

大根の皮を千切りにしたら、笊に広げて陽にあてて干しておくのです。
だいたい1~1時間30分くらい。
このようにすると多少、水分が飛び、さらに甘味も増します。

ちなみに野菜は切って干してから使うと、大よそにして甘味が増すので、
この時期、煮込み系の料理に使う野菜は干してから使うとより美味しくなります。
ちょっと高級な日本料理屋の裏口付近を歩いていた時、縦に4つに切った白菜が干してあるのを見たことがあります。
きっと同じことなのでしょう。

Jack宅ではきんぴらは中華なべで作成します。
本当は平底の鍋が良いのでしょうが、大量にきんぴらを作れる大きな鍋がないので・・・
中華鍋で作っても、かき回しにくい・・・そんな感じで大量作成なのです。

まずサラダ油を敷いて熱し、鷹の爪(細かくしたもの)の辛味を油に移します。
人参と大根の皮の千切りを入れ、油が回ったところで笹がきにして水にさらしたごぼうを入れます。
(今回は蓮はナシで作成)
まだ完全に火が通らないうちに酒とみりんを投入!
目分量ですし、具の量によっても変わってくるので、正確な分量を言うことができませんが、かなり入れます。
みりんは酒より少なめですが、両方入れて、中華鍋の底に、かなり大きな水たまりができるくらい。
次に砂糖を入れますが、これは二回に分けて!
炒めている具をはじによけて、底の水たまりに入れる感じ。

二回に分けて入れる・・・つまり二段階に分けて味付けをすることになるので美味しくなります。
煮物系の味付けは砂糖・塩・醤油を入れる際、間隔をあけることが肝心ですが、
きんぴらの時は、砂糖と醤油、それぞれ二回に分けて加えることでさらに美味になります。
また分けることによって、その都度味見をすれば、「入れすぎちゃったぁ」・・・ということもないです。
そして醤油!これも色や味を見ながら、二回に分けて!

水分がほとんどなくなるまで炒り煮して、最後にごま油を加えます。
このごま油で味が見違えるほど良くなるので驚きです。
(好みで炒り胡麻などもふってください)

このやり方だと、大根のきんぴらでも水っぽくなりません。

フロアチーフも「丁度良い味付け具合」だと、喜んで食べてくれました。
チーフにとっては勤め先のきんぴらは、佃煮のように、濃い味に感じるそうです。
確かに・・・全般的にママの味付けは濃いですからねぇ、京都出身のチーフにはつらいものがあるのでしょうね。